遺言書が無効になるのはどんな時?【わかりやすく解説】

遺言書が無効になるのはどんな時?【わかりやすく解説】

こんにちは司法書士の勝猛一(カツタケヒト)です。

遺言書が無効になる場合があることをご存知でしょうか?

遺言書は非常に効果がある相続対策になりますが注意しておかないと無効となってしまうことがあります。

ご家族のためにと思って作った遺言書も無効になってしまっては意味がありません。

この記事ではどんな時に遺言書が無効になってしまうかをわかりやすく解説します。

遺言書が無効になるのはどんな時?

遺言書には大きく分けて「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」があります。

遺言書の種類については『遺言書の種類とは?特徴について徹底解説』を参考にしてください。

どんな場合に無効となってしまうのかについて「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」のそれぞれで見ていきましょう。

自筆証書遺言が無効になる場合

自筆で書いていない

自筆証書遺言はその名前の通りに「自筆」で書かないといけません。

つまりパソコンで作成したものは認められないということです。

全てを自筆で書く必要があります。

もちろん遺言を他の人に書いてもらった場合も無効となります。

もし自分で書くのが難しい場合は「公正証書遺言」を書くようにしましょう。

日付があいまい

遺言書には正確な日付を書く必要があります。

たとえば企業が発行する書類にあるような「平成○年○月吉日」ではダメということです。

これだと正確な日付が特定できないですからね。

遺言書の日付は「元号○年○月○日」または「西暦○年○月○日」と書くようにしましょう。

署名と押印がない

遺言が有効となる条件として「署名と押印があること」があります。

本文を書くことに必死になってしまっために署名や押印を忘れてしまうと遺言書は無効になります。

署名は戸籍上の氏名である必要はありません。

通称やペンネームでも良いとされています。

押印も実印である必要はなく認印や指印でも有効となります。

修正方法が間違っている

遺言書を書き間違えた場合の修正方法は非常に厳しいです。

よくある「修正個所を二重線で消す」だけでは書き直したことにはなりません。

自筆証書遺言を修正するには次のことが必要となります。

  • 訂正箇所が二重線で消されている
  • 訂正箇所に押印がある
  • 訂正後の正しい言葉が書いてある
  • 余白に訂正した個所と文字が書いてある
  • 訂正した文字数の近くに署名がある

修正においてこれらのことが一つでも不足していると修正の効力がありません。

そのため遺言書を書いている時に書き間違えた時ははじめから書き直すことをオススメします。

遺言書に2人以上の遺言が書かれている

1つの遺言書に対して2人以上の遺言が書かれている場合は無効となります。

遺言能力がない

遺言書を書く人が認知症の場合遺言能力がないと判断されることがあります。

遺言能力がないと判断されるとその遺言書は無効となります。

遺言能力は遺言の意味を理解し法的にどういった効力があるかを理解できる能力のことになります。

また遺言書を書く人が15歳未満の場合はその遺言書は無効となります。

遺言書が偽造されている

本人が遺言書を遺していないのに本人が遺言書を書いたように偽造した場合は無効となります。

本人の遺した遺言書の内容を他人が書き換えた場合も無効となります。

公序良俗に反している

遺言書の内容が公序良俗に反している場合は無効となります。

例えば不倫相手に遺産を相続させるという内容は無効となります。

公正証書遺言が無効になる場合

遺言能力がない

自筆証書遺言と同じく遺言者に遺言能力がない場合は無効となります。

実務においては専門家である弁護士が事前に遺言書の原稿を作成します。

その原稿を公証人が読み上げて遺言者の承諾を得ることで遺言書が作成されます。

これが公正証書遺言の抜け道とも言えます。

もちろん他の誰かが意図的に作らせた遺言書は無効となる場合があります。

証人が不適切

公正証書遺言を作成するときは2名の証人が必要となります。

ただし証人が「未成年」や「相続人」、「公正役場の職員」等の場合は証人として不適切となります。

証人が不適切となった場合は遺言書も無効となる可能性があります。

「遺言書が無効になるのはどんな時?」のまとめ

この記事では遺言者が無効になるのはどんな時なのかについて書いていきました。

遺言書を書いたとしてもその効力が認められないとなったら遺言書として意味がありません。

もし遺言書を書く機会がありましたら今回ご紹介した内容に抵触していないかをしっかりと確認するようにして下さい。

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