コラムcolumn

2024.06.17任意後見

任意後見契約に公正証書は必要か?

こんにちは、勝司法書士法人です。

 

今回は、なぜ任意後見契約は本人たちの間だけで書類を作るのではダメで、必ず公正証書にしなくては

いけないのかという質問を受けましたので、こちらに回答したいと思います。

 

ぜひ参考にしてください。

 

任意後見契約を締結するには公正証書での契約が必要

 

任意後見契約を締結するには『任意後見契約に関する法律』第三条により、公正証書で契約しなくてはいけません。

 

公正証書とは法務大臣から任命を受けた準公務員である公証人が、個人または会社などの法人からの依頼により

その権限において作成する公文書をいいます。

 

この公証人はどういった人かといえば、元々は裁判官や検察官で永年仕事をしてきた法律の専門家が任命されます。

その公証人が公文書として作成するため強い証明力を持った文書となります。

 

任意後見契約は、本人の判断能力が衰えて後見人が必要となった時点で効力を発揮する契約です。

当人同士での口約束や書面での約束であれば、本人の判断能力が衰えた後に、悪意を持って書き換えることも可能で

委任者の思っていたように対応してくれない可能性も考えられます。

 

そのようなトラブルを防ぐのが公正証書での作成です。

 

任意後見契約の公証役場には誰が行くのか?

 

任意後見契約を締結するときは、委任者と任意後見受任者が公証役場に出向く必要があります。

公証人は、任意後見契約を締結するさいに委任者本人に契約を締結する判断能力があるかを面接を通して確認します。

 

この判断能力の有無が公正証書作成の要件となるため、入院や怪我で病院や自宅から委任者が動けない場合や

委任者が元気でも移動ができない場合には、委任者本人のいるところに公証人が出張し面接するケースもあります。

 

判断能力が衰えた将来に自分の意思を反映したいなら任意後見制度の活用を

 

任意後見契約は、委任者の判断能力が衰えた後のサポートに関する契約であるため既に判断能力が衰えている

状態であれば、どのような内容の契約を自分が締結しようとしているのかを認識できていない可能性があります。

 

判断能力が衰えてきたなと思ってからだと契約は締結できなくなる場合があります。

その場合は、任意後見制度が活用できず、法定後見制度の活用となります。

 

任意後見制度の場合、委任者が任意後見人になる人にやってもらうことを契約時に決められます。

しかし法定後見制度の場合、法定後見人の権限は法律によって定められています。

本人を守るための制度ですが、この二つは似て非なる制度であるため将来の自分の希望に沿った余生を送るためには

任意後見制度の活用がおすすめといえます。

 

詳しい情報が知りたい場合は、お気軽に勝司法書士法人までお問合せください。

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