コラムcolumn
「任意後見のデメリット」をチャットGPTに質問してみた!
こんにちは、司法書士の勝猛一(カツタケヒト)です。
「任意後見」にはメリットもありますが、デメリットもあります。
今回は、「任意後見のデメリット」をチャットGPTに質問してみました。
<チャットGPT>
信頼性の問題
任意後見は、代理人が与えられた権限を適切に行使することに依存します。
しかし、代理人が信頼性の欠如や不適切な行動を示す可能性もあります。
もし代理人が悪意を持って行動し、あなたの利益よりも自身の利益を優先する場合、任意後見は逆効果になる可能性があります。
任意後見とは、そんな信頼ができない契約なのでしょうか?
いえいえ、任意後見制度には任意後見人を監督するしっかりとした体制があります。
そもそも、任意後見をスタートさせるには、
任意後見人を監督する人である任意後見監督人を家庭裁判所が選ぶことから始まります。
任意後見人は任意後見監督人から監督され、任意後見監督人は家庭裁判所が監督します。
つまり、任意後見人は任意後見監督人に加え間接的に家庭裁判所からも監督されるので
チャットGPTの説明は大変違和感があります。
<チャットGPT>
財務的なリスク
任意後見契約には、代理人があなたの財務管理に関与する場合があります。
しかし、代理人の誤った意思決定や不適切な取引により、あなたの財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
適切な代理人の選択と監督が必要ですが、それでもリスクは存在します。
任意後見人は、契約書通りに本人の代わりに財産管理を行います。
その際にも、任意後見人は監督人から監督されているので不適切な取引等できません。
具体的な例として、
任意後見人は、定期的に任意後見監督人に通帳や出納帳を提出し財産管理を適正に行っているか、チェックを受けています。
また、本人のために多額の出費をする際には実務では
任意後見監督人に事前に連絡し、出費の使途を説明した上で支出しています。
<チャットGPT>
費用と手続きの問題
任意後見契約の作成や管理には、手続き上の負担と費用が伴います。
契約書の作成や登録、代理人の報酬などが必要です。また、契約の変更や解除にも時間と手間がかかる場合があります。
チャットGPTの説明のように
任意後見は、契約時と任意後見がスタートしてから費用がかかります。
しかし、費用がかかっても、頼れる親族がいない場合などは
入院や施設入所の手続きをお願いできる人がいれば安心ではないでしょうか。
費用については、
「任意後見にかかる費用」
任意後見人にかかる費用は? – 勝司法書士法人 (katu-sihousyosi.com)で詳しく解説しています。
本人が認知症になった後の代理人に物事を頼むのに、費用がかかるのは当たり前のことです。
<チャットGPT>
個人情報の共有
任意後見契約では、代理人にあなたの個人情報や財務情報を提供する必要があります。
これにより、プライバシーの問題や情報漏洩のリスクが生じる可能性があります。
代理人の信頼性とセキュリティ対策の重要性を考慮する必要があります。
これはチャットGPTのおっしゃる通り!
任意後見人が業務を行うときは、すでに本人は判断能力が衰えています。
そのため、いかに信頼できる人を任意後見人に選ぶかとても大切になってきます。
<チャットGPT>
裁判所の関与の不足
任意後見は、法的な手続きを経ずに設定できるため、裁判所の関与が不足する場合があります。
これにより、代理人の行動の監督や紛争の解決が困難になる可能性があります。
任意後見契約が明確で綿密に作成されていない場合、問題が生じた際の法的な保護が限られるかもしれません。
任意後見契約は公正証書で作成しなければ効力がありません。
公正証書は、公証役場で公証人によって作られますので、法的に問題があれば公証人から指摘されます。
ですから「法的な手続きを経ずに設定できる」というのは少し違いますね。
また、任意後見監督人を通して家庭裁判所にも監督されていますから
「裁判所の関与が不足」というのも説明不足です。
ただし、チャットGPTが説明するように
「任意後見契約が明確で綿密に作成されていない場合」の部分は確かです。
というのも、任意後見人は、任意後見契約書の代理権目録に記載がないものは、代理行為ができません。
代理権目録とは、任意後見人に依頼したいことを記載したもので契約時に作成します。
いざという時、本人の代わりに手続き等ができないのでは、任意後見契約をした意味がありません。
この代理権目録を本人の将来を見据えて、具体的にしっかりと作成することが必要です。
この代理権目録の作成実績の多さが、勝司法書士法人の強みです。
以上、「任意後見のデメリット」をチャットGPTに質問してみた!
の結果です。
このように、チャットGPTでも任意後見については、まだ理解が進んでいないようです。
なお勝司法書士法人では弊所のデータセットをAIに読み込ませています。
そうすることで、上記のような間違いや言葉足らずを補った状態での
AI司法書士相談チャットサービスを7月初旬に実装予定です。
これによりお客様の相談に迅速かつ正確なアドバイスを提供することが可能となります。
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