コラムcolumn
成年被後見人の選挙権ってどうなるの?
こんにちは司法書士の勝猛一(カツタケヒト)です。
認知症になっても自分の意見を政界に届けたい。
そういう方は実際にいらっしゃいます。
そこで本人が認知症になって後見人が選任されると選挙権はどうなるのでしょうか。
今回はそんなご質問に答えるために成年被後見人の選挙権はどうなるのかについてご紹介します。
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成年被後見人の選挙権ってどうなるの?
2013年に成年被後見人の選挙権が回復するまでは投票ができなかったのです。
そのため2013年の選挙権の回復は成年後見業務を行う人たちにとって衝撃的なことでした。
私はご本人に選挙があることをお話します。
そして認知症になっても自分なりの意見を出したいという方はいます。
その方に私は「投票に行きますか?」と。
もし行きたいという方には介護タクシーなどの手配をすることになります。
もちろん選挙の際にどのようにしているかは後見人によって違うでしょう。
選挙権は回復されました。
ですがそれ以外にも「権利の制限」といわれるものがあります。
法定後見人のうち一定の類型になると欠格事由に該当するものがあるのです。
このように欠格条項や権利の制限にかかる措置が定められているものは多数あります。
相談を受けた事例で病院の理事長が認知症になりつつあり法定後見人の選任申立をしたい。
でも医療法人の役員が足らなくなってしまうため申立ができない。
また他の場合では家族経営の会社の取締役が精神障がいになってしまった。
ですが役員報酬を払わないと本人に収入が無くなってしまうので申立ができない。
といった話もあります。
このように後見人が付いたことを理由に本人が能力を発揮する機会を奪ってはいないでしょうか。
そして欠格事由に該当することを嫌って法定後見の利用を躊躇しないでしょうか。
この様に一律に権利を制限することは問題があるという考え方から
2016年に「成年後見制度の利用の促進に関する法律」が施行されました。
これにより選挙権の回復に続き一律に本人の権利を制限することについて見直しをすることになりました。
成年後見制度については、成年後見制度とは~法定後見と任意後見の違い~の記事で詳しく説明していますので、ご覧ください。
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