コラムcolumn
公正証書遺言書を作成するデメリットとは
こんにちは司法書士の勝猛一(カツタケヒト)です。
遺言書を自筆証書遺言で作るか公正証書遺言にするかで迷われるかたもいます。
自筆証書遺言と公正証書遺言に違いについては「自筆証書遺言と公正証書遺言のちがい」の記事をご覧ください。
今回は公正証書遺言を作成するデメリットについて解説していきます。
今回の記事の内容はYouTubeでも説明していますので是非ご覧ください。
公正証書遺言を作成するデメリット
公正証書遺言を作成するデメリットとしては次の通り
手続きに時間がかかる
費用がかかる
証人や公証人に内容を話す必要がある
それぞれ詳しく説明します。
手続きに時間がかかる
公証役場に提出する書類を集める時間がかかります。
遺言者の印鑑証明書や戸籍謄本、不動産を所有していれば固定資産税評価証明書等が必要となります。
また公正証書遺言は専門家や公証人と打合せも必要です。
2~3か月かけて打ち合わせをすることもあります。
遺言者が最初から内容をすべて決めている訳ではありません。
当初考えている遺言書案には法的に問題がある場合もあります。
このため複数回の打ち合わせが必要となります。
しかしこの時間こそが大切なのです。
打ち合わせを重ねるごとに
遺言者の各相続人への思いが固まってくるからです。
勝司法書士法人は
公証役場との打ち合わせや遺言書の案の作成
公正証書遺言に必要な書類(戸籍謄本や固定資産税評価証明書など)を取得する
お手伝いができます。
費用がかかる
公証役場に支払う費用や専門家に依頼すれば報酬がかかります。
公証役場に支払う費用は、財産や相続人の人数で違いますが
約4万円~15万円程度です。
専門家の報酬は遺言書の内容にもよりますが10万円~30万円程度でしょう。
費用については「公正証書遺言を作成する費用」の記事をご覧ください。
自筆証書遺言なら費用はかかりません。
ですが偽造や隠ぺいされる可能性があります。
また内容が不十分で相続人同士が揉めることも考えられます。
公正証書遺言の作成費用は
将来、遺言者の意志を確実に伝え
相続人同士が揉めないための必要経費と考えても良いでしょう。
証人に内容を話す必要がある
遺言書の内容は第三者に知られたくないものです。
しかし公正証書遺言を作成するには証人2人の立会いが必要です。
証人には未成年者や推定相続人などはなれません。
専門家に遺言書の作成を依頼した場合はその専門家が証人となることが多いです。
依頼された専門家は守秘義務があるので内容は決して他言はしません。
自筆証書遺言や秘密証書遺言ですと証人は不要ですから
他の人に内容は知られません。
しかし相続発生後には両方とも検認手続きが必要です。
検認手続きとは家庭裁判所で相続人立会いのもと
遺言書が開封され内容を確認する手続きのことです。
検認手続きには費用や時間がかかります。
その場で初めて内容を知る相続人が納得できずにもめることもあります。
公正証書遺言は検認手続きが不要です。
わからないことがありましたらお気軽にご相談ください
「調べてもよくわからない、、、」 成年後見や法定後見は専門的な内容のためわかりにくい点があると思います。 そういった時は一人で悩まずにお気軽にご相談ください。 お客様からよくいただく質問は『お客様からよくいただくご質問』のページをご覧ください。 LINEメッセージを使ったご相談もお受けしております。 わからない点がありましたら『勝猛一 公式アカウント』にまでご相談ください。 わからないことやお困りごとがありましたら下記ボタンをクリックして友達追加を!公正証書遺言書を作成するデメリットまとめ
今回は公正証書遺言を作成するデメリットについて解説しました。
公正証書遺言を作成するデメリットは
- 手続きに時間がかかる
- 費用がかかる
- 証人に内容を話す必要がある
公正証書遺言を作成するにはある程度時間がかかりますが
しかしその時間は遺言者の相続人への思いを確認する大切な時間となります。
公証役場に支払う費用や専門家に依頼すれば報酬がかかりますが
将来、相続人同士が裁判で揉めてしまうかもしれません。
それを考慮すると争いが起きないようにする必要経費と考えても良いでしょう。
また公正証書遺言は証人2人の立会いが必要なので遺言書の内容を知られます。
専門家に遺言書の作成を依頼した場合はその専門家が証人となることが多いので
守秘義務があり内容など決して他言はしません。
信用問題になり資格を喪失することもありますから。
公正証書遺言を作成するには費用と時間がかかります。
しかし遺言者の意志を確実に伝え
将来争いが起きないための
必要な費用と時間と考えてはいかがでしょうか。
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